『生物と無生物のあいだ』 講談社現代新書 福岡伸一(著)
久々の感動。
「生命とは何か」この難しそうなテーマで読みにくいのかと思いきやスラスラと読めてしまった。DNA,RNAやES細胞などの専門用語が頻繁に使われてはいるが、この本の読み易さは、各章が短くまた章の最初は一般的な例をあげて説明したりなど、非常に文章構成がよいためだと思う。
文章全体を通して著者の分子生物研究への非常に熱い思いが伝わってきます。そしてそれは神聖なる神の世界を覗き込むような研究であるように思われます。
我々生きとし生けるものは全て奇跡に近い平衡な特性の中で細胞の崩壊と生成を休むことなく繰り返しているということであり、その平衡が崩れた先に死があるということ。命の大事さをあらためて思い知らされるともに地球環境までも考えさせられてしまう。
私の中では名著になりえる一冊です。
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