日々の読書記録など
<
『鉄のあけぼの(上、下)』
2014-09-29 Mon
鉄のあけぼの上 鉄のあけぼの下

『鉄のあけぼの(上、下)』 日経文芸文庫 黒木 亮 (著)

先日読んだ「海賊とよばれた男」は戦前・戦後にかけて日本の石油産業を変革をもたらした出光氏の話であったが、これはそれの製鉄産業版である。
どちらも2012年に出版されているがこちらのほうが1か月ほど早く出版されているようだ。
「海賊とよばれた男」のほうは「永遠のゼロ」が映画化もされ話題になった作者であるので非常に話題になったが、こちらは全然話題になっていない。
しかしながら内容は「海賊とよばれた男」と比べても劣らない内容で非常に面白かった。
現JFEである川崎製鉄の初代社長 西山弥太郎の生涯を綴った話。出光氏と違うところは出光氏は創業者であるのに対し、西山氏は川崎造船の製鉄部に入社してからのサラリーマン社長である。
資源をもたない日本では製鉄の復興こそが戦後の日本を立ち直らせるとの信念に基づいて 社会や出資者の批判を押し切ってでも会社の分割や最新技術を導入した千葉製鉄所や水島製鉄所の建設に邁進したようだ。
そして水島製鉄所の完成を待たずして癌によりこの世を去る。
今や製鉄のような第二次産業は韓国や中国にとってかわられ日本はじり貧みたいに思えるがまた日本が復活する日がくるのであろうか?
スポンサーサイト
別窓 | 未分類 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
『風の如く 水の如く』
2014-09-22 Mon
風の如く水の如く

『風の如く 水の如く』 集英社文庫 安部 龍太郎 (著)

東軍の徳川勢と西軍の石田勢の関ヶ原の戦いにおいて、長期戦になるだろうと予測した黒田如水(官兵衛)はその間隙をついて国を盗ろうと水面下で謀をめぐらす。
黒田如水が国を盗ろうとした話は司馬遼太郎の「播磨灘」にも最後のほうで少し触れていたような気がする。戦国武将の謀略、知力の限りを尽くした戦いがよく描かれた小説だと思うが、
ある程度歴史小説になじんだ読者じゃないといきなり関ヶ原の戦いだけを切り取ったこの小説は歴史小説の初心者には読みづらいのはないだろうか。
別窓 | 未分類 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
『神の国に殉ず(上・中・下) 小説・東条英機と米内光政』
2014-09-18 Thu
神の国に殉ず(上) 神の国に殉ず(中) 神の国に殉ず(下)

『神の国に殉ず(上・中・下) 小説・東条英機と米内光政』 祥伝社文庫 阿部 牧郎 (著)

対英米戦争の賛成者と反対者を比較対照しながら書いた小説である。日本人なら涙なくしては読めない小説。
先達者たちのこのような歴史があり今の日本があるのだということを深く考えさせられる内容である。日露戦争から終戦までを細かく小説風にして書かれてあり非常に分かりやすい。
今でも靖国となるとこのA級戦犯を奉っていることが問題になるが、戦争責任を絞首刑となったA級戦犯だけに押しつけているようなことはどうなのか考えさせられる。
当時戦争を煽った新聞社や大衆も罪は重いと言わざるえない。東条英機も天皇に責任が及ばないよう全責任を自身が持ち粛々と絞首刑の判決を受けたようだ。
長い小説ではあったが非常に面白かった。
別窓 | 未分類 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
『蜩ノ記』
2014-09-04 Thu
蜩の記

『蜩ノ記』 祥伝社文庫 葉室 麟 (著)

江戸時代の豊後羽根藩の御家騒動の話。御家騒動に巻き込まれた戸田秋谷は 家譜編纂 と10年後の切腹を申しつけられる。
正室の家系を調べていくうちに御家騒動の原因となる正室出生の秘密を知ることなる。その秘密を企てた家老は そのことが公になることを恐れ檀野庄三郎を監視役として
編纂の助手として戸田秋谷のもとに送られる。 しだいに庄三郎は民のことを思いやり私心をもたず武士として気骨のある秋谷に惹かれていく。
山本周五郎か藤沢周平みたいな小説、内容としては面白いが歴史の勉強にはならない。
架空の藩で書かれてはいるが、 豊後 羽根 七島藺(しちとうい)と書かれてあったので国東半島のことだろう。
別窓 | 未分類 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
『史記 武帝紀 6』
2014-09-02 Tue
史記6

『史記 武帝紀 6』 時代小説文庫 北方 謙三 (著)

若くして単于となった狐鹿姑(コロクコ)、漢の帝になり五十年を迎える劉徹。判断の鈍りが目立つ劉徹にたいし狐鹿姑は一気に決着をつけようと漢の大軍を誘き出すため数年間は勝たない戦を頭屠(トト)と李陵に命ずる。また狐鹿姑から蘇武が生きていることを聞かされた李陵は北辺の地へ出かけ蘇武と劇的な再会を果たす。
李陵は頭屠の息子である光谷児を引き連れ李陵の以前の部下であった孫広と焦徳と戦う。李陵は焦徳を斬り、そして匈奴として戦っていることを知らせるため孫広を解放する。逃れた孫広は劉徹より李陵を殺す命を受けるため新たなる兵を与えられる。そして孫広は軍隊を鍛え上げ、李陵の軍への夜襲を試み李陵に深手を負わせる。
傷ついた李陵は幼年期に共に衛青のもとで学んだ蘇武の住む北辺の地へ再度出かける。極寒の厳しい自然の中で得た蘇武の生死観と、常に戦の中で培ってきた李陵の生死観は何十年の間に交わることのないものとなっていた。
一方劉徹は司馬遷が編纂している史記に興味を抱き読ませるように命ずる。死に脅えますます独裁を強くする武帝は司馬遷の書を破棄するように命ずる。帝の逆鱗に触れることを予想していたところのある司馬遷は破棄された事に関しては何もなっかったようにふるまい史記の編纂を完結する。

第6巻はクライマックスを(第7巻)を盛り上げつためか、静かに物語は流れていくといった感じであった。
別窓 | 未分類 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
| 読書日記 |