日々の読書記録など
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『警察庁長官を撃った男』
2012-08-23 Thu
警察庁長官を撃った男
『警察庁長官を撃った男』 新潮文庫 鹿島 圭介(著)

1995年3月に発生した当時の国松警察庁長官を狙撃した事件を扱っている。時効直前の2010年に単庫本として出版された内容に
昨年末オウムの平田信が逮捕されたため加筆され文庫として今年出版された本である。
この事件は警察庁が「オウムの組織的犯罪の可能性が大であるが、起訴できず」として2010年に時効を迎えた。
しかし本当の犯人はオウムとはまったく関係のない老齢の革命家・思想家である中村(1930年生まれ)であるとする 驚愕する内容である。
もしこれが真実であるなら警察検察の怠慢・面子を重んじる悪しき官僚組織との謗りは免れないであろう。
東京大学を中退した中村は警察官射殺により無期懲役で20年獄中で過ごし、日本のチェ・ゲバラを目指しアメリカでスナイパーの訓練をうけひそかに大量の武器を日本に持ち込んでいたのだ。
事件に使用された拳銃は8インチ銃身コルト・パイソン、フェデラル社製ナイクラッド357マグナムホローポイント弾というアメリカでも非常に入手困難であり、
中村自身が自白し起訴されることを願っているのだ。オウムや暴力団でもこれほどの武器を持ち込むことは無理であろう。そして読むかぎりは99%中村が真犯人であろう。
しかし中村に対しても検察は不起訴にし、未解決事件のまま永遠に葬り去られてしまったのだ。
久々に面白い本に出会った、刑事小説やミステリー小説にくらべ現実ははるかに複雑怪奇なのだ。
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『トータル・リコール』
2012-08-16 Thu
トータルリコール
『トータル・リコール (ディック短篇傑作選)』 早川書房 フィリップ・K・ディック (著)

「トータルリコール」のリメイク版の映画が上映されるとのことで原作を読んでみた。フィリップ・K・ディックの短編集で1話は約50ページ前後。
いずれも1950年代に書かれていたものなので、当然携帯電話みたいなものは話には出てこない。
荒唐無稽というか独創性があり映画にするにはいいのかもしれない。いかにもアメリカが好みそうな映画になりそうな気がする。
まあこの手の映画は内容よりも映像だからな~。
そのほかにも映画化された「マイノリティー・リポート」も入っていた。「トータルリコール」よりも「マイノリティー・リポート」のほうが原作はおもしろい。
私としては期待したほどの内容ではなくおもしろくは感じられなかった。
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『スギハラ・サバイバル』
2012-08-10 Fri
スギハラサバイバル
『スギハラ・サバイバル』 新潮文庫 手嶋 龍一 (著)

著者は元NHKワシントン特派員であり外交ジャーナリストと有名である。著者の外交に関するノンフィクション本は読めるけどこの小説(フィクション)は文章が硬くて読みにくい。小説なのだからもう少し読みやすくしてくれないと読んでいて疲れてしまう。
どうせフィクションだしスパイ小説なのだからもう少しドキドキハラハラ感のある内容にしてもらいたかった。
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『さもしい人間: 正義をさがす哲学』 
2012-08-02 Thu
さもしい人間
『さもしい人間: 正義をさがす哲学』  新潮新書 伊藤 恭彦 (著)

マイケル・サンデル氏の本が高尚な正義に関する哲学書であれば、これは私のような一般人向けの正義に関する本かな。私にとっては分かりやすかった。著者曰くこの本はマイケル・サンデル氏の本が出版される前から執筆を始めたらしい。しかしながらマイケル氏の「正義」が爆発的な話題を集めたので、それにあやかって副題に「正義をがざす」とつけたようにしか思えないのだが、、、私はこの「正義」を見て読もうと思ったのだ。
簡単にいえば経済的な弱者にたいする制度改革の提唱といったところだろうか。
「正義」の反対語は「悪」ではなく「別の正義」と書いてあり、確かにそのとうりだと思う。映画じゃないのだからはっきりと「正義・悪」がある状況は存在しないのだ。
TPPにことにも少し触れてあったが、なかなか本質をついていると思う。現状国家間というのはつきつめていけばエネルギーの争奪戦なのだから敗者が滅亡しないためのある程度の歯止めは必要であろう。
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『反ポピュリズム論』
2012-08-01 Wed
反ポピュリズム論
『反ポピュリズム論』 新潮新書 渡邉 恒雄 (著)

スポーツ紙や週刊誌などでよく老害・独裁などと揶揄され毀誉褒貶の噂の絶えないナベツネ氏であるがこの本を読む限りは結構正論を言っているのでは?
といって私は読売新聞をとる気にはなれないが。氏が憂慮しているのは今の政治のありかた、つまりは今の民主党が行っている大衆迎合的な政治をやめろと言っているのだ。そして氏独自の政策論まで踏み込んで書いている。
しかし景気が悪くなり、TVや新聞は貧富の格差が拡大したとか金持ちを妬むよな報道で国民を動揺させ大衆迎合的な政治に扇動しているような面もあるのではないだろうか。
それに関しても氏はTV報道なども批判はしているがマスコミ界の重鎮として君臨する氏自身も反省があってよいのではと思った。
この本とは関係ないが、読売巨人軍にも多大な影響を持つ氏は現監督の最近話題になった暴力団関係の事に関してはダンマリだが、
何かの処置をしてしかるべきではないだろうか。
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