日々の読書記録など
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『中原の虹 (1)~(4)』
2010-10-27 Wed
中原の虹
『中原の虹 (1)~(4)』 講談社文庫 浅田 次郎 (著)

「蒼穹の昴」も面白かったがこれも面白い。「蒼穹の昴」の続編で西太后が没した後の情勢が不安定な中国を馬賊の親方であった張作霖を中心に描かれている。
張作霖、袁世凱、西太后とも性善説として描かれておりどこまでが史実でありどこがフクションなのかよくわからない。
たぶん殆どがフクションだろうが、でも小説なので面白ければいいか。それにしてもかっこよく書きすぎだとは思うが。おもいっきりこれは任侠物語である。
「蒼穹の昴」の終章で少し毛沢東について書いてあったと記憶していたので、この本では毛沢東の時代まで続くのではと期待していたのだが、もし今後続編を出すのであれば張作霖が日本軍によって殺害されてから毛沢東政権樹立までのことを書いてほしい。でも毛沢東を描くと日中摩擦の火種になるかもしれないので書けないかな?

最近、NHKで「蒼穹の昴」を放映しているが、西太后を演じる田中裕子が本物の西太后の写真にとても良く似ていると思っているのは私だけだろうか?
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『田中角栄の昭和』
2010-10-27 Wed
田中角栄の昭和
『田中角栄の昭和』 朝日新書 保阪 正康 (著)

著者は「昭和史を語り継ぐ会」を主宰しており、著者の出版はよく本屋で見かける。どれも昭和の戦争に関するものばかりだが。
その著者が昭和史の中で歴史に残る総理大臣は 東条英機、吉田茂、田中角栄の3人だと言っている。
現在でも田中角栄に関する本が出版されていのであるから、確かに善し悪しは別として戦後の日本の政治のあり方に深く影響を及ぼした人物であり、それを凌ぐ総理が未だに出ていないということだろう。
今の日中関係があるのは確かに日中国交正常化があればだし、今の選挙方法、小沢や鳩山にしろ彼の影響を受けているのだから。
田中角栄に関する書籍はどれも「田中角栄研究 全記録」立花隆(著)を参考にしている。
つまりは「田中角栄研究」を読まずして角栄は語れない、田中に関するバイブル的な本なのかもしれない。
立花氏もこの本のおかげで作家として有名になったのだから、立花氏にとっても田中さまさまなのかもしれない。
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『旅をする木』
2010-10-15 Fri
旅する木
『旅をする木』 文藝春秋 星野 道夫 (著)

カメラマン 故 星野道夫 氏のアラスカでの生活を中心に書いたエッセイ集。
以前に氏の形跡を辿ったDVD『地球交響曲 ガイアシンフォニー』でアラスカの映像を見ていたのだが、
映像でアラスカを見るより、活字で語ったアラスカの自然のほうがはるかに心で捉えた自然の雄大さに圧倒されてしまった。
悠久なる歴史そして広大なる空間を想像させる文章は、アラスカの大地そのものを語っているようだ。
約20年近くもアラスカに住居しており、自然の厳しさ過酷さの中で暮らしているからこそ感じ取ることのできる感性なのだろう。
単なる旅行者やまた地元の住民では表現できない内容なのかもしれない。
そういう意味では、氏はアラスカ住民ではなくアラスカに20年近く滞在してしまった旅行者だったのかもしれない。

翻って自分のことを考えてしまった、毎日生活のためお金のために将来の不安を抱えながら働いている自分がいるのだ。
でもこれもまだ私自身の旅の途中なのだ。自分はどこで旅の終点を迎えるのだろうと帰宅途中の電車の中で考えてしまった。

ちょっと仕事で疲れたにはお薦めです。
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『テッカ場』
2010-10-12 Tue
テッカ場
『テッカ場』 講談社文庫 北尾 トロ (著)

素人がなかなか入れる雰囲気ではない色々なオークション会場に直接行って、そのオークションの様子をルポした内容で笑って読める。
競走馬や競売物件、骨董オークションなどの参加者の多くがプロというオークションもあれば、競争鳩、鉄道部品、コミックなどのマニアの集まるオークションなどもある。
それらを総称して著者は「テッカ場」と言っているが何故テッカなのかよくわからない。
競売物件は昔に比べ素人でも近年は参加しやすくなったようだ。それは法律の改正により不正に占拠している住民を法律で追い出すことが容易になったためだという。でも読んでいてやはり多少のトラブルはつきものでやはり素人には裁判に持ち込むことも覚悟の上で競売に参加するしかないのかもしれない。もし運が良ければ不動産屋が売り出している価格より1000万近く安く購入できる可能性もあるからだ。ただプロはいわく付き物件を購入したとしても次の物件で取り返せるかもしれないが、一般庶民はそうもいかないので下調べが非常に重要になるのだろう。それでも私には手をだせないオークションだな~と思う。
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『ベイジン〈上、下〉』
2010-10-08 Fri
ベイジン
『ベイジン〈上、下〉』 幻冬舎文庫 真山 仁 (著)

NHKドラマで放映された「ハゲタカ」も面白かったがこれも非常に面白い、一気に読んでしまった。私としては「ハゲタカ」以上だと思う。
経済成長を続ける中国、ますます拡大する貧富の格差、先進国の仲間入りを急ごうとする政治、陰謀、密告、収賄など個人利益のためには部下でさえも犠牲にする共産党員の権力闘争。そこにエネルギー問題を織り交ぜた物語。
北京オリンピックに合わせ世界最大級の原子力発電所を建設するため日本人技術者が共産党政治と格闘しながら運転開始を目指す。
著者のあとがきに書かれてあったが、よく短期間にここまで調査して書いたものだ。今の中国が抱えるいろいろな問題を凝縮して書かれてありとてもよくできているように思う。
中国の人がこれを読めばどう思うだろうか?単なる中国を茶化したまったくの嘘だと思うだろうか? それとも現実に近いと思うのだろうか?たぶん多くの中国人は「中国をバカにしている」と怒るだろう。でも、私には中国共産党政治の抱える矛盾を的確に捉えた良書だと思う。
この著者が好きな人には、この本は是非とも読んでおくべき本であろう。
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『暁の群像〈上、下〉』
2010-10-05 Tue
暁の群像
『暁の群像〈上、下〉』 文春文庫 南條 範夫 (著)

三菱の基礎をつくった岩崎弥太郎の生涯を描いた小説。NHKの大河ドラマ「龍馬伝」とは違い同じ土佐に生まれ同じ年代に生きてはいたが坂本龍馬とは殆ど接点がなかったようだ。
岩崎弥太郎の強欲、強引、頑固、偏屈、嫉妬心 がよく表されており、ここはドラマと同じように思える。
ただしドラマのように龍馬に対して嫉妬していたわけではないようだ。
司馬遼太郎の小説とは違い明治初期の経済や政治の状況、デタラメさがよく書かれている。ここらへんは著者が経済学部の教授をしていためなのかもしれない。
普通は主人公を実際よりも良く書いている本が多いと思うが、この本はそのようなとこがなく非情なる拝金主義者として書かれている。その他明治維新の功労者の人々にたいしても良いところばかりではなく、私利私欲のために政治を行う悪いところも思う存分書いているようだ。
誇大に表現することなく、等身大に歴史上の人物が書かれていて司馬遼太郎とは違いこれはこれでとても面白かった。
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