日々の読書記録など
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『借金取りの王子―君たちに明日はない 2』
2009-11-30 Mon
借金取りの王子
『借金取りの王子―君たちに明日はない 2』 新潮文庫 垣根 涼介 (著)
主人公はリストラ請負会社の社員。経営縮小を余儀なくされたさまざまな企業からの依頼により早期退職を促すためリストラ対象の社員と面接を行うなかで解雇される側と主人公のそれぞれの人間模様を描いた内容。
いろいろな背景をもつリストラ対象社員が登場した短編集になっていて、結局は退社していくことになるのだが、リストラのイメージとは相反して心温まる内容となっている。
現実はそう甘くはないので、小説ならではの内容だろう。この本に出てくるのは一流企業のリストラで退職金やその他の援助にも優遇された内容であるが、現実はこのような優遇もできない企業が殆どではないだろうか? もし私が退職を勧告されているならば心穏やかに読める本ではないだろう。
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『受命』 
2009-11-27 Fri
受命
『受命』 角川文庫 帚木 蓬生 (著)
日系ブラジル人医師と韓国人女性と日本人女性、以前ブラジルで知り合いになった仲ではあるが、
この3人が偶然にも違う目的で同時期に北朝鮮に渡る。運命に糸に導かれながら3人はその北朝鮮である事件に巻き込まれてしまう。
小説なのでもちろんフィクションではあるがあまりのもストーリーができすぎていてこんな偶然あるわけないだろ って思ってしまう。また北朝鮮の悲惨な現状を事細かく食傷ぎみになるほど書いているので、読み進んでいくうちあまりにも悲惨な内容にだんだんページをめくる手が重くなってしまう。
実際の北朝鮮の現状は報道として我々の耳目に入ってくることは殆どないので分からないが、
書いている内容がどこまで真実に近いのか、それともフィクションなのか判別がつかない。
でもさすがに全てを鵜呑みにするわけにはいかない、なぜならあまりにも悲惨すぎるからである。
ということで、この著者の本はいくつか読んだことがあるが、これは外れだったかもしれない。
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『わが半生』
2009-11-18 Wed
わが半生
『わが半生<上><下>』 ちくま文庫 愛新覚羅溥儀
上巻は清国末期から満州帝国が作られるまでの部分であり、下巻は満州帝国の創設からソ連の捕虜、中国にもどり思想改造を経て特赦により社会に復帰するまでのことが書かれている。
上巻を読んでいて、これは溥儀本人が書いているのかどうか疑わしく思えた。なぜならあまりにのも自身の無知、無能ぶりを自虐的に書いてあるからである。しかし下巻を読んでいるうちに、なぜ自己嫌悪に陥れるような内容なのかが理解できる。それは中国共産党の捕虜になった後、告発、告白、認罪、思想改造を経た後 この本が出版されたからであろう。
上巻は全てが真実かどうか信憑性に欠けるところがあるかもしれないが、中国の歴史を知る上では面白い内容だと思う。捕虜として中国に戻るまでは自分で自分の服のボタンも留めたことがないのだから、日本でなくても諸外国がこの自己保身しか考えない皇帝を利用しようとしたことはある面では仕方の無いことだったのかもしれない。
ただ下巻は日本軍の侵略や残虐な行為と中国共産党の礼賛ばかりであまり読む価値はないようだ。
しかし中国人からみればこの下巻は「憎むべき日本」としての立派な教科書になるであろう。
評価 上巻 8点、下巻 0点
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『四度目の氷河期』
2009-11-09 Mon
四度目の氷河期
『四度目の氷河期』 新潮文庫 荻原 浩 (著)
父親がいなく母一人子一人で育てられた少年は、もの心がつき始めてから自分の出自に疑念を持ち始める。そしてDNA研究所で働く母親から導きだされた結論は、遺伝子操作により自分が古代クロマニヨン人の遺伝子を持って生まれてきたのだとの結論にたっする。
そして17歳になった彼は自分の父親であるクロマニヨン人に会うため、保管されているロシア博物館へ向かう。
今までの著者の涙あり笑いありの内容に比べると少し劣る感じ。もう少し笑いがあればよかったのだが、期待していたのとは少し違い残念。まあこれは一つの青春ラプソディーといった内容だろう。
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『恥の殿堂』
2009-11-04 Wed
恥の殿堂
『恥の殿堂』 小学館101新書  落合 信彦 (著)

久々に落合節を読んだって感じ。日本の教育、マスコミ、モンスターペアレント、政治 等々を著者独特の言い回しで斬っているのだ。読んでいて面白いが、著者自身の極貧時代と比較して今の若者論を書いてあるところは、ちょっと自身をほめ過ぎるように思った。確かに極貧の中でアメリカに留学し苦学の末今の地位にあることは認めるが、このような自画自賛のようなところが、逆に厚かましく高飛車と思える読者も多いことだろう。私はそこまでは思わないけど。
アメリカや中国に関しては、ジョーク交じりで批評していて、そのジョークがけっこう面白く笑える。

先日TVの「報道ステーション」のキャスターが、民主党の事業仕分けチームのメンバーが削減されたことに対して、カメラ目線で小沢氏に問いかけるように「小沢さん、国民は税金を無駄な事業、、、、 」と、まるで国民の代表みたいな口で語りかけていたのだが、これこそマスコミの厚顔であるように思う。そもそも事業仕分けを玉石混交の新人議員にやってもらうなんてマニュフェストにはなかったと思うが、マスコミの声を「国民の声」として報道するやりかたは、もういいかげんうんざりだ。
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『ラストワンマイル』
2009-11-02 Mon
ラストワンマイル
『ラストワンマイル』 新潮文庫 楡 周平 (著)
大手宅配業の営業で働く主人公が、大口顧客であるコンビニやネット通販から更なる値引きを迫られる。これ以上の値引きは会社にとって赤字になり、事実上の契約打ち切りであり日本郵政に仕事を奪われること意味する。苦境に陥った主人公は新たなるビジネスを模索し、そして日本郵政やネット通販の会社に一矢報いようと新しいビジネスモデルを立ち上げる。
これは、クロネコヤマトvs日本郵政 や TBSvs楽天をモチーフにした経済小説であるのは明らかである。痛快でありたのしく読める、でも現実はこれほどうまくはいかないだろう。
私も先日帰省したときに、地元で売られている魚や農作物が非常に安く売られているので、これってネット通販で売れないものかと思ってしまった。こちらで買えば倍以上の値段はするはず。それと自然にある水(地下水)が売れないものかと考えてしまう。とってもおいしい水なのだが。お金があれば起業したいところだが、この業界も殆ど飽和状態であり価格競争だけでは生きていないだろう。マスコミが取り上げるほどの何かいいアイデアはないものかと日々考えているのだが。

話は変わるが、先日帰省して思ったのだが、私の田舎も殆どの地方がそうであるように高齢化と人口減少に歯止めがかからない状態なのだが、妙に活気があるのだ。
小泉政権でぼろぼろになった地方ではあるが、それが逆にバネとなって地方をもりあげようと努力しているように私には見えた。郵便局がなくなったりと不便なところも出てはくるが、なくなればお互いに助け合ったり、新たな方法を考えたりと地方ならでは強みも出てくるのかもしれない。これが民主党政権になってどうなるかはわからないが、与えるだけでは地域は再生しないように思う。
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