日々の読書記録など
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『あらためて教養とは』
2009-04-27 Mon
あらためて教養とは
『あらためて教養とは』  新潮文庫 村上 陽一郎 (著)

「自分に教養があるか」と聞かれ「ある」と答えられる人はそんなにはいないだろう。
もし「ある」なんて答えられる人は、それこそ教養がない人ではないだろうか。
著者は東京大学教養学部教授の経歴があるので「教養」について語らせるのには適任なのだろう。
著者の「教養のある人」とは学歴や身分に関係なく常に自分を高めようと努力している人たちだと
言っている。私も先週は仕事が忙しく通勤時間に読んでいるせいもあってか、私には少し難しい内容だった。教養のない読者に読んでもらいたいのであればもう少し簡単に解りやすく書いてもらわねば教養の足りない私としては読むのに疲れてしまった。
本書の末尾に「教養のためにしてはならない百か条」というのがあってその何の一つに「ベスト・セラーは読まない。買わない」というのがあった。そうこの本はベストセラーにはならないだろう。最近はテレビなので教養の安売りみたいな番組が目立つのでその戒めにはよいかもしれない。
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『暗愚なる覇者』 
2009-04-16 Thu
暗愚なる覇者
『暗愚なる覇者』 新潮文庫 高杉 良 (著)
たぶんこれは日本生命をモデルに書かれたものだろう。
正義感あふれるエリート中堅社員が、腐敗しきった上層部に対し意見具申しトップの腐敗を正そうとするが、夢破れ退職してしまう。
著者は、相互会社としての生保では保険金不払いなどの不祥事や保冷遵守による情報公開など監視できていないので株式会社するべきだ といいたいのだろう。
厳しいノルマのため保険外交員による架空契約や体を使っての契約など書かれているが どこまで本当なのだろうと思ってしまう。ただ契約成立後の外交員に対する報酬の仕組みも詳しく書いてあるがその報酬金額を考えると確かに体を張ってまで契約する女性がいてもおかしくないのかもしれない。

私の会社もそうだが、本社のおえらいさんは各国の地域の部下と直接話がしたいとのことで出張に来るが、仕事の話はほどほどにして観光が目的みたいなものである。今は電話会議が主流であり出張する意味は殆どなく 会社のお金を使って観光しているようなものなのだ。 たぶんこのような上層部のおえらいさんは今使っているお金が自分のお金なのか会社のお金なのかわからないのだろう。
USから人がくるたびに、夜のディナーの設定や名所などに案内しなくてはいけないので 日本人スタッフにとってみれば憂鬱でしかたないのだ。それで仕事でも文句を言われたりすればもう踏んだり蹴ったりなのだ。
現実にはそのようなトップを非難するような社員がいるとは思えない。。。そんなに会社組織は単純ではないのだ。著者の作品はいつも正義感あふれる容姿抜群の頭のキレるエリートが主人公になっているがたまには普通のサラリーマンが主人公でもよいのではないだろうか? そのほうがよりリアルに読めると思うが。
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『外資系企業で成功する人、失敗する人』
2009-04-10 Fri
外資系企業
『外資系企業で成功する人、失敗する人』  PHP新書 津田 倫男 (著)
まあこれは日本にある外資系企業に勤めようと考えている日本人のための心得本みたいなものである。「外資系企業に勤める日本人の品格」といったタイトルがいいかも。日本の企業に勤める以上に上司との人間関係が重要だと記している。やや大げさに書いてはいるが概ね書いていることは私も同調する。海外にある本社から見れば、外資系企業は日本での支店か出張所みたいなものだから、仕事は受動的であり能動的にできる仕事は殆どないのだ。
私が思うに外資系企業の人事は社員を採用か解雇するためだけにあり、人材育成や人事評価は一切関知していない。個人の評価は99%直属の上司が握っておりその他の意見が入る余地はないのだ。常に自分の立場をわきまえていないといけないのだ。社員は縦の人間関係ばかりに目がいき、横や顧客に目がいかなくなってしまう社員が殆どだろう。そのため仕事を行うにしても職場での連帯感や家族的雰囲気は望むべきもないだろう。私も外資で働くのは長いが、少し寂しいと思うのは自分のやった仕事が正当に評価されるということが殆どないということだ。上司も半年や1年でかわってしまうので仕方がないところもある。逆に考えればそりの合わない人が上長になったとしても、長くても1年我慢だと思えばいいことなのである。年齢や性別による差別(区別)はないぶん、個人個人の収入の格差はあり若いときには実力主義がよいと思っていても、年齢が上がってくるとこれが逆にきつくなるのだ。たぶん外資系企業で20年以上勤めて定年退職を向かえられるハッピーな人は全社員のうち1%ぐらいだろう。殆どの人が解雇もしくは自分から会社を去っていくのだ。
今の日本もグローバル化が進むなか、日本の企業も今後は外資系企業のようになっていくのはまちがいないだろう。
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『シャングリ・ラ(上、下)』
2009-04-08 Wed
シャングリラ
『シャングリ・ラ』(上、下) 角川文庫 池上 永一 (著)
SF小説ではあるが霊媒師や巫女、天照大神などの言葉がでてくるオカルトをミックスしたような内容。
二酸化炭素の影響により熱帯地方となった日本で東京湾を覆い富士山をも見下ろす高層建築アトラスが東京の中心に聳え立つ。身分階級の上位のものだけがその巨大なアトラスに住むことができ殺人的なスコールから逃れることができる。アトラスはまだ建築途中なのだが階を積み重ねていくうえで必ず各階に子供の生贄を神に奉げないとアトラスには原因不明の振動がおきてしまうのだ。
といった内容。
今の地球温暖化や実態経済とかけ離れた金融市場など皮肉っているのも面白いが、文庫本の上下を合わせて1000ページにもなりとにかく長い。
最後まで読まないと結末は見えてこないが、読了後は爽快感よりも「疲れた」だった。
これはTVアニメ化されるみたいだが、確かにアニメには向いてそうな小説である。話の展開がめまぐるしく読むより映像でみたほうがよさそう。それに表現がいちいち大げさで主人公やそれに関わる主要人物は爆弾を受けても3000メートル下に落下しても死なないのだから、まさに漫画的である。もしアニメを見るならこれは読まないほうがよいだろう。
全体の評価としては10点満点中7~8点だと思うが長すぎるので2点はマイナスしないと。
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『人を見抜く技術』 
2009-04-01 Wed
人を見抜く技術
『人を見抜く技術』 講談社プラスアルファ新書 桜井 章一 (著)
サブタイトルは『20年間無敗、伝説の雀鬼の「人間観察力」』とあるように著者は麻雀の世界では伝説の人物であるようだ。私は麻雀牌も持ったことのない人間なので全く知らなかった。
自称、元裏プロで現在は「雀鬼会」の主宰者で後身の育成をしているようだ。
まず「裏プロ」って何って思った。やはり賭け麻雀をして生活してきたのだろうか?賭け麻雀はご法度ではあるが、お金を賭けないで麻雀しているなんて聞いたこともないのでやはりパチプロと同じようなものなのだろうか。パチンコは相手が生身の人間ではないのでちょっと違うかな。

親指が反り返っている人は体に無駄な力みが入っていて、そのような人はコンプレックスを抱えている人が多いと言っている。また、現代は物事を局所的主観的にみる人が多く、俯瞰的客観的にみることが大事だと説いている。それは理解できるただその例として氏は海を見ることが好きで、海を眺めているとそこに生息する貝や魚まで見えると言っている。まるで聖人にでもなったような言い方空即是色とでもいいたいのだろうか。結局氏の言いたいことは「人生力まず自分の思うがままに生きればいい」と私は読んだ。氏のように自分の好きなことで生活できていればよいが、殆どの人は食べていくために仕事をしているのだからこのように達観はできないものだ。
氏の人生論といった内容で私にとっては自己啓発本にはならなかった。
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『市場原理主義が世界を滅ぼす!』
2009-04-01 Wed
市場原理主義
『市場原理主義が世界を滅ぼす!』 徳間文庫 高杉 良 (著)
著者は城山三郎が他界してしまった今では経済小説家の第一人者だろう。
その著者が市場原理主義がはびこる今の日本を批判しているのだ。
前半部分は小泉元首相と竹中氏が行った郵政改革を世紀の悪政だとして批判している。もちろん小泉政権に同調していたマスコミもけなしていて、とくに田原総一朗に関しては「バカにつけるクスリはない」とまで言っているのには笑える。後半部分は作者自身の小説の紹介みたいなもの。
確かに今の日本はあまりにも市場原理主義が優先されすぎているきらいもあるが全てが小泉政権時代の行政改革が原因しているわけではないし、膨張する赤字財政に一石を投じたことは確かである。
この本もそうであるが、行革の弊害を訴えてはいるが「じゃあどうすればよかったのか、どのようにしていくべきなのか」は書いていないのである。
ゆえにあまりにも早く成果を求めることや評価を下すことは拙速なのかもしれない。
マスコミもあまりにも世論世論と言って国民を煽るのも少し自粛するべきではないだろうか。
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