日々の読書記録など
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『「うつ」になりやすい人』
2008-11-26 Wed
うつになりやすい
『「うつ」になりやすい人』 PHP新書 加藤 諦三 (著)
私が20代前半のころこの著者の本を読んだ記憶がある。その当時は若気のいたりかいたく感動したように思う(今思えば赤面ものだが)。確か「甘えの・・・」だったかな? つまりは自己啓発の類だったと思う。そして今回は「鬱」に関する本。著者の若かりしころは、読者に対し自己啓発を促し、そして今はその読者に対し「頑張るな」と言っているのだ。う~む、なかなかうまく出来ている。
本書では執着心(性)のある人は「うつ」になりやすいと書いている。
確かに極端に執着心にある人はそうなのかもしれないが、程度の差はあるにしろ多くの人々がもっているものであり、日本人全員が「うつ」の予備群になってしまいそう。○○マニアの人々は全て鬱症状なのかもしれない。(笑)
例えば「ネットで他人の悪口を書き込む人々」のことを書いているのだが、これらを全て鬱の症状とみなすのだろうか?ネット社会の善悪はよく言われていることだがネット社会がうつ病を醸成するのであろうか?「『頑張る』という言葉は、その仕事がおもしろくないから出る言葉であって興味があり面白ければそのような言葉はでない」一理はあるが、、、、多くの人々がやりがいがあって面白い仕事をしているとは思えない。
この本を読んだ読者が、鬱の症状から回復するか、それとももっと鬱になるかは読者次第なのだろうが、あまり執着して読むと鬱になりそう。
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『自閉症裁判』
2008-11-21 Fri
自閉症裁判
『自閉症裁判』  朝日文庫  佐藤 幹夫 (著)
2001年に起きた女子大生殺人事件を加害者を中心に書かれた内容。
加害者は発達障害をもつ30歳の男で、レッサーパンダ帽をかぶりニッカポッカをはいた異様な格好で白昼堂々と浅草において通り魔殺的殺人を犯し逮捕される。著者は養護学校で20年間教員を務め、その後ジャーナリストに転進しこの本を出版したため、被害者側の立場から見るとどうしても加害者よりの内容に読めてしまうだろう。著者自身もこの本を出版することが、被害者の心情を傷つけてしまうのではないか と思い悩む様子が数多くのページで読み取れる。内容があまりにも重く、またいろいろと考えさせられてしまう。 
加害者である家庭のことも詳しく書かれているが、父親も同じような障害をもつ非常に貧しい家庭であり、地域や行政からのサポートが必要だったのかもしれない。それを考えると加害者自身やその家庭も行政や社会から疎外された被害者なのかもしれない。今後裁判員制度が導入されるが、このような事件を一般人が短期間で判決を下せるのであろうか。著者は障害をもつ加害者に対し量刑を軽くしろと言っているのではなく今の裁判、行政、地域社会は障害者に対してあまりにも無理解で再犯の防止や更生に役立っていないことを問題にしている。
この本は裁判の過程を中心に書かれており、以前に読んだ山本譲司(著)の『獄窓記』は精神障害をもつ受刑者のことが書かれているので、もしこの本に興味があるのであれば『獄窓記』も併せて読むことをお薦めしたい。 お薦め度 8点。
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『いい加減にしろよ(笑)』 
2008-11-19 Wed
いい加減にしろよ
『いい加減にしろよ(笑)』  文春文庫  日垣 隆 (著)
細木数子や日本画家の平山郁夫などをメッタ切りとはまではいかないまでもある程度は切っているかな? それと著者の言っている「バカ本」本の批評。まあここまではタイトルに書かれている(笑)の意味がまあまあ汲み取れる内容なのかもしれない。 しかし少年犯罪や精神犯罪、政治、行政など 社会的問題に関しての内容は マスコミの報道し方に対しての批判もしているのだが、そもそも笑えるような内容ではないように思う。 まじめな内容とそうでない部分が混在しており、そのためこの本全体のインパクトが薄れているように思う。 どうせならまじめな部分だけをもっと深く切り込んで欲しかった。タイトルの(笑)の部分は不要だと思う。それともこの(笑)は、出版後反撃を受けないための事前の防御なのだろうか?
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『これでいいのだ―赤塚不二夫自叙伝』
2008-11-17 Mon
これでいいのだ
『これでいいのだ―赤塚不二夫自叙伝』  文春文庫  赤塚 不二夫 (著)

私の一番好きな漫画家の赤塚不二夫が亡くなったので読んでみた。満州で生まれ、人気作家になる前までの、本人による自伝。まさに「赤貧洗うが如し」の貧乏な子供時代を、面白く書いてある。
私が始めて赤塚不二夫を知ったのはTVの「天才バカボン」で、初めて見たときのあのギャグに強い衝撃を受けたのを今でも思い出せる。あの当時、こずかいなんてものはなく、もちろん漫画本なんか買えなかったので、お年玉で1冊だけコミック本を買って何度も読み返した。ゆえに、いまだにバカボンパパの絵だけは描けるのだ。まだそのコミックが実家の本棚に納められおり、実家に帰省する度に、その本をペラペラ捲っては、幼かった当時の自分を思い出してしまう。

私の人生観にも少しはこの天才バカボンが影響しているかもしれない。  これでいいのだ!

故人の冥福を祈ります。
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『ニッポンの恥! 』
2008-11-14 Fri
ニッポンの恥
『ニッポンの恥! 』 宝島SUGOI文庫  別冊宝島編集部 (著, 編集)
書店でちょと立ち読みしたときに、最初に目についたのが「電波芸者」なる言葉。なんだろうと少し読んでみると、最近TVでよく見るTVコメンテーターや司会やなどの人物を好き勝手に批評した内容。これは笑えると思って購入してしまった。その他、政治家なども取り上げている。たしかに「トラ退治の姫」の傍若無人ぶりには呆れてしまう。それに今のニュースキャスターや文化人の部類になるであろうTVのコメンテーターのいかにも庶民の味方ぶったコメントには辟易する。
少し前に、麻生総理にカップラーメンの値段を聞いた 国会討論がニュースになったが、こんなくだらないことを聞く国会議員こそニュースにするべきであり、総理が世間ずれしているのではなく、マスコミが世間ずれしているように思えてしまう。公平を期する為にも「ビックコミック」の値段も聞いてあげればよかったのにと思う。私は両方とも現在の価格がいくらなのかは知らないのだが、おにぎりの値段は知っている。
また、神戸知事の「チャンス」の発言に対しても、知事の真意をわかっているくせに、それをわざわざ言葉の揚げ足とりみたいな報道するのも、ニュースを見ていて嫌気がさしてしまう。NHKまでもが報道するのだから、今のNHKの堕落ぶりがよくわかる。これに関しては石原都知事の言った「バカ正直」これにつきるのではないだろうか。それ以上に報道する価値はまったくないように思う。
マスコミは一般庶民に替わって知事に謝罪させようと思うのであれば、それは傲慢であり、マスコミと世間との溝は広がる一方ではないのだろうか。
まあ、TVニュースはバラエティー番組の一つ思えば、笑えて見れるのかもしれないが、、、
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『生活保護が危ない』
2008-11-11 Tue
Seikatuhogo
『生活保護が危ない』 扶桑社新書  産経新聞大阪社会部 (著)

今や、年金だけではなく生活保護も既に財政破綻してしまっている現状を克明に現している。年金をもらえる立場にありながら、もらえず餓死をしてしまう人。年金を不正に受給しのうのうと暮らす人。年金や最低賃金で働く人々の年収より、生活保護でもらう金額のほうが多いといった現実。生活保護を受けていれば医療も無料になるため、一度生活保護を始めると自立を目指す気力も萎えてしまう人々も多く、それが新たに生活保護を受けたいと思っている人々にとってはさらに狭き門になっているようだ。たしかに何十年も年金を払っても貰える額が生活保護より少ないのであれば自立する気力は薄れるのはあたりまえだろう。大阪市では生活保護費が財政の多くを占め、年々増加しているし、また北九州市のように予算がすくなければ餓死者が出るといったこともある。
日本がデフレに入り10年以上たったいま、多くの矛盾をはらんだ生活保護制度は現状では持ちこたえられなくなってしまったようだ。
年金、雇用、医療など社会制度の全体から見直さなければこの問題は解決できないであろう。「日本人として最低限の生活をできるように」と云うのが生活保護の趣旨ではあるが、現実での最低限の生活レベルと制度での最低限の格差が広がりすぎたようだ。最低限の生活とは何なのか改めて考え直す必要があるのかもしれない。以前は、まじめに働き、つつましく生活していれば普通の生活はできたのだが、今やそのような人でさえも生活保護が必要な社会状況になってきたのだろう。
定額給付なんかやったところで焼け石に水、なんの改善にもならないと思うのだが、、、
お薦め度 8点
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『無痛』
2008-11-10 Mon
MUTSUU
『無痛』 幻冬舎文庫  久坂部 羊 (著)
主人公は外見を見ただけで、触診や問診もせずに相手の病気がわかってしまうという不思議な能力を持った診療所の医者。財布を落としたことがきっかけで養護施設の臨床心理士の女性と知り合うのだが、しだいにある凄惨な殺人事件にまきこまれていく。
残虐な描写の箇所もあり、『孤独の歌声』( 天童 荒太 著) を思い起こさせる、また医療の箇所では『チームバチスタ』を思い起こさせる内容。
精神疾患を理由に残虐な犯罪者が無罪となってしまう今の日本の裁判制度と医療制度に疑問を投げかけている。
お薦め度は7点。 小説としてはおもしろいと思う。
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『魔王』
2008-11-05 Wed
魔王
『魔王』 講談社文庫  伊坂 幸太郎 (著)
本書は『魔王』と『呼吸』という2つの作品が収められており、『呼吸』は『魔王』の続編なので、最初の『魔王』を読まなければ理解できない内容。
最初の作品は、自分の念じた言葉を第三者に言わせる、という特殊な能力を身につけた主人公の話であり、『呼吸』はその弟が、10分の1以下の確率であれば100%当ててしまう能力を身につけ、社会に立ち向かおうとする話。
政治に対して熱しやすく冷めやすい日本の国民性、マスコミに流されやすい大衆、憲法9条、自衛隊、外交問題、腐敗政治 などなど 著者は読者に対して「考えろ、よく考えろ」とメッセージを送っているのだろう。しかし、結末が不満。もう少しすっきりとした結末で終わってもらいたかった。
確かに将来もらえるはずの年金や今の経済状況を考えると政治に無関心というわけにはいかないのだが私なんか仕事は忙しいわ、一般の企業だから1年先も同じ会社で働けているかどうかもわからないのだから「考えろ、考えろ」といわれても自分のことばかり、、、、  でもこれじゃいけないんだよな~
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『信長の棺 上 ・下』
2008-11-04 Tue
nobunaga
『信長の棺 上 ・下』 文春文庫  加藤 廣 (著)

小泉元首相が以前なにかの会見で「人生には上り坂もあれば下り坂もある。そしてもう一つ『まさか』と云う坂もある」と言っていたような、、、、
小泉氏の愛読書?の一つであるこの本にも「まさかの坂」のフレーズが2箇所でてくる。なるほど、小泉氏はこの本のフレーズを流用したのかと、一人で納得してしまった。
物語は、本能寺の変以後(織田信長の死後)から始まり、信長の死の謎を追いつつ信長という人物を浮き彫りにしていく内容で歴史推理小説としては非常に面白い。信長というと「鳴かぬなら、、、、ホトトギス」でも有名なように残虐で強引といったイメージとして一般世間では定着しているが,小説では非常に先見の明のある、日本の将来を憂いている孤高の人物として描かれており、ここらへんが元総理が惹かれたとこなのだろうか、、、???
歴史小説が好きな人にはお薦めでしょう。
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