日々の読書記録など
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『京都・同和「裏」行政』
2008-03-28 Fri
京都同和

『京都・同和「裏」行政』 講談社+α新書  村山 祥栄 (著)

京都の表の顔は 環境・大学・観光・歴史・文化」であり、裏の顔は 同和・共産・白足袋であると冒頭で語っている。「白足袋」なる言葉はネーティブの人間でなければ知らないのかもしれない。私も京都市民ではないので初耳だった。
著者は現京都市市議会議員であり、政治を司る立場から見た同和政策に問題を投げかけている。
元衆議院議員の野中広務が京都副知事時代に公共の場で自分自身が部落出身者であるとカミングアウトしたことは有名な話ではあるが、それだけに京都市における同和政策が他の都市に抜きん出て過去?においては手厚い保護があったのかもしれない。
京都市は数年前に全ての同和政策は完全に終了したと公表している。「しかし、ほんとうに終了したのか?」と疑問をもつ著者は自ら関連施設などに赴き実態を調査している。現実には今でも税金たれ流しの部落への優遇政策が厳然たる事実としてある。著者は「同和問題解決」を言っているのではなく京都市が今でも実質的に同和政策につぎ込む莫大な税金をなくせと言っているのだ。
本書はここまでなのだが、

しかし問題を解決するとなると、牛肉偽装事件でもわかるように裏には多くの利権がはびこっているため数多くの抵抗があるのは当然のこと。著者にはどのような抵抗があるのか、そしてその対策、そこまで踏み込んだ解決方法を記してもらいたかった。
今後実際に解決していくためには、世論が後押するようマスコミももっと取り上げるべきなのかもしれない。もしくは彼自身が市長になり大鉈をふってもらうしかないのかも?
私が京都市民であれば一票入れるのだが、、、
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『新左翼とは何だったのか』
2008-03-26 Wed
新左翼

『新左翼とは何だったのか』 幻冬舎新書 荒 岱介 (著)
著者は60年代にいちばん盛り上がった学生運動のときの主要メンバーだったらしい。著者自身もこの運動で投獄されたようだ。
私の読んだところ新左翼とは武力をもって実力行使する共産系思想集団といったところ。著者も羽田闘争のときに負傷した機動隊員を高速道路の高架橋から投げ捨てようとしたのだが失敗したと記している。ほとんど常軌を逸しているとしか思えないのだが、集団心理とはこんなものなのだろうか。
何故その時代に多くの学生が共産主義にのめり込んだのかは
戦後のベビーブーム世代が大学に入学するようになり、今まで「学生さん」と呼ばれていた知識エリート階級の地位が揺らいできたことへの危機意識がこのような思想に走ってしまったと記している。
趣旨としては『徹底した批判的原理に基づいて自己の日常的存在を検証し、普遍的な認識に立ち返る努力をすること。そうして得られた認識に従って、社会に寄生し、労働者階級に敵対している自己を否定し、そこから社会的変革を実践する。』
なんだかわかるようなわからないような、、、つまりは自己批判ということなのか??
まるでどこかの国の文化大革命時代のような、 または主体思想のような、、、
それともオウム教のような、、、 と私は思えてしまうが、著者は全然別の世界・次元であると言い切っている。

よど号事件、浅間山荘事件、三菱重工本社爆破事件、、など 当時子供であった私でも記憶にあるのだが、この本を読み終わった後でも、なんの目的でこれらの事件が起きたのかはっきりわからない。
ウチゲバの抗争など、内部にいた人間でないと語れない部分も多々あるのだが、そのぶん客観的に見れていないように思われる。逆に一般読者は読みづらいのだが。
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『港区ではベンツがカローラの6倍売れている』
2008-03-24 Mon
benntu

『港区ではベンツがカローラの6倍売れている』扶桑社新書 26) 清水 草一 (著)
1年前まで会社が港区にあったとき(現在は移転して品川区なのだが)、私は昼食のため外出、道路を横断するために信号待ちをしているときに常々思っていたことは どうしてこんなに外車ばかり走っているのだろう?だった。
たまに信号待ちをしている間に通り過ぎる外車の数を数えてみたりしていたのだが、1回の信号待ちでだいたい10台前後が通過している。明らかに商用車と思える車を除くと日本車よりも外車のほうが多いのではないかと思えてしまう。私の言っている外車とは高くて私には縁がなさそうな日本メーカー以外の車のことであるのだが。たまに着物を着たおばさんがジャガーのツーシーターで信号待ちしているのをみると、どうしたらこんな車が買えるのか聞きたくなってしまう。まあ私みたいなまっ平らな
サラリーマンにとってみれば聞くだけ毒なのかもしれないが。
ということで私はタイトルだけみて思わず買ってしまった。内容はベンツ格差、カード格差、別荘格差、クルーザ格差、風俗嬢格差、生活保護格差など地域や人によってこんなにも違うといったことを
明るく紹介している内容。「だから?」と思わずツッコミたくなってしまう。
まあもてない人間のやっかみ半分で書いたのかも。最後は、「でも、この日本はいい方向に向かっていると思う」とまあ能天気なことを書いている。 読む価値のない本でした。
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『本業』
2008-03-21 Fri
本業

『本業』 文春文庫 水道橋 博士 (著)

たけし軍団の一員である水道橋博士が読んだタレント本の書評である。全部で50冊のタレント本を褒めちぎっている。最近は政治通としても知られている著者、それは著者の読書量に裏打ちされたものなのだろう。各書評にはお笑いタレントらしくちゃんと笑える個所がいくつもある。
私としては高いお金を払ってまで読みたいと思った単庫本は殆どないのだが、、
紹介された本の中で唯一私の読んだことのあるのは佐野眞一(著)『東電OL殺人事件』(ノンフィクション)だけである。これはタレント本ではないのが本人が興味があったので紹介したのだろう。
杉本綾や荻野目慶子などの女優の本をいくつか紹介しているが、さすがに読む気にはなれない。
自身の自堕落な人生をあけすけに晒しただけの内容でも売れるのが女優(タレント)としての
メリットなのだろうけど。

私の総合評価は10点満点で3点といったところ。
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『あぁ、阪神タイガース』
2008-03-17 Mon
ああ阪神タイガース

『あぁ、阪神タイガース』角川oneテーマ21  野村 克也 (著)
私は野球は 広島カープと福岡ソフトバンクのファンであり(ちなみにサッカーはトリニータ)
阪神などはどうでもいいのだが野村監督にはどことなく魅力を感じる。長嶋茂雄は今や現人神のような存在で(マスコミが作りあげたのだろうが)殆ど非難めいた話を聞かないが、この著者である野村克也は夫婦そろって趣味の悪い成金夫婦といった感じだしまた口をひらけばブツブツと小言ばかり言っているという、いわば性質の悪い成金ジジイといったイメージではあるが私としては何故か憎めない。
そんな著者が阪神監督時代を振り返り「なぜ自分は阪神で失敗したのか」ということを述べている。TVと同じように好き勝手に書いているといった内容。
まあ言いたいことは、
「阪神が優勝できないのは、フロント、選手、マスコミ、ファンが 悪い。星野、岡田監督時代に優勝したのは自分がその基礎を3年で作ったから」と言っている。まあいわゆる自画自賛というやつ。読んでいて「たしかにそうだ」とうなずける個所はあるのだが、この本の価値を上げるためには、楽天が優勝するしかないだろう。
阪神ファンは読まないほうがいいだろう、血圧が上がりっぱなしになるので。
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『隠蔽捜査』
2008-03-14 Fri
隠蔽捜査

『隠蔽捜査』 新潮文庫 今野 敏 (著)
主人公の竜崎は警視庁に勤める東大卒のキャリア組。現在は長官官房の総務課長、
いわゆる警視庁の広報室のトップ。彼は東大卒以外は同じキャリア組でもキャリアとは認めないほどの堅物。息子にも東大しか入学を認めないため、一流私立を合格したにもかかわらず今は予備校に通わせている。家庭も顧みず毎晩遅くまで国家のために働いていると自負している。そのぶん周りからは少し敬遠されているのだが、本人は国家に尽くす以上それも仕方がないことだと思っている。
ある日連続殺人事件が発生する、警視庁の操作で容疑者として現職警官が浮かび上がるのだが、、、。また息子がヘロインを吸っている現場を見てしまう。

竜崎は犯人を現職警官として報道するのか、もしくは隠蔽するのか
そしてまた、自分の息子を警察に突き出すのか出さないのか、人生の岐路に立たされてしまう。

ミステリー小説ではなく警察小説といった内容、法を守る立場の人間として組織を守るかもしくは法を遵守するのかの判断を迫られた場合、どちらを選択するべきなのかといったことが主題。
法律に従うことが当然ではあるのだが、現実は警察の不祥事があとを立たない。まあ警察官に読んでもらうべき本なのかもしれない。もう少しストーリーに捻りがあれば面白いのだが、、、、私としては物足りない。
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『黒山もこもこ、抜けたら荒野』
2008-03-13 Thu
黒山もこもこ

『黒山もこもこ、抜けたら荒野』光文社新書  水無田 気流 (著)
最初に著者の生い立ちが記されている。彼女は1970年代に生まれた典型的な団塊ジュニアの世代であり、戦後開発されたベットタウンで厳格な両親を持つ。父親はサラリーマンであり母は専業主婦。
大学を卒業し一般企業に就職。一年で退社し今は詩人として執筆活動を行う主婦。小学校のころから周りの生徒と群れるのが嫌いで読書ばかりしていたそうで、大学を卒業するまで周りの生徒からは「不思議ちゃん」と呼ばれていたそうな。たしかにこのタイトルとペンネームは不思議ちゃんかもしれない。

彼女自身が運悪くバブル崩壊後の就職氷河期に就職したため、バブル期に就職した時代の人たちと、この氷河期に就職しようとした人々では社会に出ようとしたスタート時点から格差があり非常に不公平だ みたいなことを述べている。その他世代間の格差、男女の格差、社会制度のありかた などなど団塊ジュニア世代(就職氷河期世代)の立場から意見を述べている。
つまりこの本の趣旨としては世間一般でいわれる知識人や文化人が知ったかぶりで解説する本でもなければ、また人生で成功したかと思われている人が説教するような本でもなく、ごく一般の人が今の日本の社会を俯瞰してみると、、、といった内容。

俯瞰して今の社会を見てみると、、、、  今までの私の人生を個人史として現代社会を比べてみると、、、のように「俯瞰」と「個人史」という言葉が頻繁に使われていてる。
「俯瞰」=「客観的」という意味で私は読んでいたが、この本では「俯瞰」=この世代の主観的といった意味だろう。

以下、気になったところを抜粋
- 私たち「高度成長期最終世代」は、その多くが「普通の生活」をおくらなければ「幸福」になれないといわれて育った。だから、不幸なときはその「普通」を渇望する。
-「普通」を望むのか「幸福」を望むのか、それによって(教育の)指針はかわってくるように思う。
-トレンディドラマでは、平凡なOLという設定のヒロインが、どう考えても一部上場の重役なみの給料をもらっていなければ成り立たないような生活をおくっていた。私はこれを現代のSFの一種と思っていたが、日々こういった生活スタイルを刷り込まれていけば、自ずと若者の不満も高まるに違いない。
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『解雇通告 (上)(下)』
2008-03-11 Tue
解雇通告

『解雇通告 (上)(下)』 新潮文庫 ジョゼフ・フィンダー (著) 平賀秀明(訳)
アメリカ大手のオフィスメーカーの社長(CEO)であるニックは会社のスポンサーである投資ファンド会社から従業員の削減を迫られ1年前に社員の半分を解雇。ライバル企業の殆どは中国へ進出しているのも関わらず、いまだ中国に進出していないこの会社はニックの知らないところで会社を売却する話が進められている。家族といえば妻を交通事故で1年前になくし今や家庭崩壊の状態。社員を解雇したことにより日々嫌がらせうけるニックの家に深夜会社の元社員が突如現れ、日々怯えていたニックは自宅のに現れたその元社員を射殺してしまう。自分と会社の将来を危惧したニックは会社の保安担当でもあり友達でもある彼と殺人事件の隠蔽工作をする。
上巻の中ほどまでは殺人事件もおきずに話がダラダラと進んでいるように思われたのだが女性刑事が登場後は、主人公のニックは刑事から序々に追い詰められ、会社も家庭も歯車が狂い始める様子が読んでいてひき込まれてしまう。
典型的なアメリカのサスペンス小説といった感じで最後もしこりの残らない爽やかに完結している。映画化しても十分に楽しめる内容だと思う。アメリカのサスペンス映画が好きであればこの小説はお薦めだろう。
外資系企業で働いている私としては小説に出てくる企業の買収売却の話は身に詰まる思いこのような話が出るたびに一喜一憂(一喜百憂)しているのだから、、、、
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『アメリカ下層教育現場』
2008-03-05 Wed
アメリカ下層教育

『アメリカ下層教育現場』 光文社新書  林 壮一 (著)
筆者はアメリカ在住のフリーのライター、主にスポーツ関係の記事を書いている。あるきっかけで教員免許もない筆者ではあるがチャーター・ハイスクールの教鞭に立つ事にになりそこでの1年弱の経験を記している。チャータースクールとは公立の学校ではなく民間が運営する新しい形式の学校。理念は立派なのかもしれないが現実は公立の高校にも行けない生徒の集まりであり筆者の受け持ったクラス19名中両親のある親は1名とのこと。教える内容は日本のカルチャーの紹介であり授業というよりクラブ活動みたいなものなのかもしれない。筆者自身も校長からマイノリティーとしての差別を受けようだが、それはそれとして受容し授業を行ったようだ。アメリカ底辺の教育現場だけあり、最初はまともに授業を聞いている生徒は殆どいなかったようだ。2時間の授業のうち後半の1時間は屋外でのサッカーやスモウなどして生徒との意思疎通をはかるといった内容。
読んでいてこれは高校ではなく単なる高校生向けの保育園だとわかる。それゆえに退職していく教師も多いのだそうだ。筆者も「自分の子供は絶対にチャータースクールには入れない」と正直に記している。予算削減で解雇になり後ろ髪を引かれる思いで辞めていくのだが、これに味をしめたのかその後筆者は地元の小学生を対象とした教育ボランティアに参加する。こちらのボランティアの内容は余談みたいなものだろう。
筆者曰く
「日本以上にアメリカでは学歴がものをいう社会、チャータースクールで高校の卒業証書は貰えたとはいえまともな職には殆どありつけないだろう。」
本書はアメリカの下層の教育現場を記したものであり、日本の教育論まで話が進んでいくわけではないので非常に読みやすい、しかしながら少しもの足りないところはある。
まあ日本とは違い、アメリカの教育は最高の教育から最低まで 受け皿が広いということ、また不法移住者や両親のいない家庭が多く存在するアメリカならではのことかもしれない。将来日本も同じようになるのかもしれないが。
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『佐高信の毒言毒語』
2008-03-04 Tue
佐高信の毒言毒語

『佐高信の毒言毒語』 講談社文庫 佐高 信 (著)
いつもながらの身贔屓と毒舌、もともとが筋金入りの日教組職員だっただけのことはあるのかも。
石原慎太郎を老害としてメッタ切りしているが、日経新聞社などからしてみれば彼も老害の一人かもしれない。本人曰く「日経新聞を日本株式会社広報担当と揶揄していらい日経から出入り禁止になった。」と言っている。
小泉純一郎や安倍や福田など2世、3世議員をオボチャマ議員として酷評しておきながら、同じ山形出身の世襲議員の加藤紘一議員は良しとしている。また元社民党の土井たかこや議員、福島、辻元議員などにたしても礼賛している。私などは読めば読むほど著者のスタンスがどこにあるのかわからなくなってしまう。
著者の頭の中は、黒か白 酷評か絶賛しかなく 中立なる言葉はないのだろう。嫌いとなればその人物の枝葉末端のささいなことまでが毒舌の対象となり、言われたほうもたまったものではないだろうが、逆に社民党の議員のようにここまで礼賛されてしまうのも、嬉しさよりも怖さを感じてしまうのではないだろうか。
もし私が社民党の議員であれば味方につけたくない人間ではある。
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